本文へスキップ

労災保険における再発の考え方ついて解説しています。

療養(補償)給付労災保険における再発とは

労災保険における再発とは

労災保険において、業務上の傷病がいったん治ゆ(症状固定)になるとそこで保険給付は終了ということになります。これは業務上の傷病が治ゆ(症状固定)していますので、制度上ある意味当然ともいえます。

しかし一方で、いったん治ゆ(症状固定)の状態にはなったものの、当該業務上の傷病が自然的経過によって再び悪くなってしまう場合もあります。このような場合も保険給付を受ける事ができないかというと、そうではなく、「再発」として一定の要件を満たすことによって保険給付を再び受ける事が可能になります。

その要件とは、増悪した当該傷病が業務以外の原因によるものでないと認められること。治ゆ時の状態からみて明らかに症状が悪化していること。療養によってその症状が改善される見込みがあると医学的に認められること。というこの3つの要件が必要になります。
 <図17>

ただ、この場合であっても補償の対象となるのはそれらの増悪した部分を治ゆ(症状固定)時の状態に戻すまでとなっており、また、治ゆ(症状固定)時の状態に戻らなかったとしても労災保険でいう治ゆ(症状固定)の状態に該当した場合はそこで治ゆ(症状固定)となります。

また、上記の3つの要件に該当していなくても、骨折後の骨接着術における当該接着金属を除去(抜去)する場合などは便宜上再発とされる場合があります。


参考事例

○治ゆ後の再発
再発とは、一旦治ゆとされた者について、その後にその傷病との間に医学上の因果関係が認められる傷病が発生したときをいうものであり、労災保険法による療養補償給付を得るためには、再発が治ゆによって一旦消滅した労災保険上の療養補償義務を再び発生させるものである以上および治ゆの定義からみて、1、現傷病と業務上の傷病である旧傷病との間に医学上の相当因果関係が存在し、2、治ゆ時の症状に比して現傷病の症状が増悪しており、3、かつ治療効果が期待できるものでなければならず、かつこれをもって足ると解するのが相当である。(神戸地裁昭和48年(行ウ)第34号)




  
<スポンサードリンク>

information


<スポンサードリンク>