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労災保険の目的など概要について解説しています。

労災保険概要業務(作業)中における業務上の判断

業務(作業)中における業務上の判断

業務災害のそのほとんどは基本的には事業場内において業務中に発生します。つまり、通常事業場内で業務中という事ですから事業主の支配下にあり、当該事業主の管理下である施設の管理下にありますので、一次的な要件である「業務遂行性」は認められます。また、業務中という事ですから基本的には「業務起因性」が認められます。しかし、それが本来の業務ではない場合には「業務起因性」に疑義が生じる場合があります。

 <図6>

すなわち、労働者が就業中に私的な行為を行い、または、業務を逸脱するような恣意的な行為をして、それが原因となって被災した場合や労働者が故意に災害を発生させた場合、労働者が個人的な恨みから第三者によって暴行を受けた場合や天災事変によって被災した場合などは「業務遂行性」があったとしても「業務起因性」が認められないため基本的には業務上の災害とはなりません。※天災事変に対しては解釈によって業務災害となる場合もあります。

尚、この業務中とは所定労働時間のみならず、残業時間を含みます。

注:業務上か業務外かを判断するのはあくまでも労働基準監督署です。個々の事例やその解釈の仕方によって判断が分かれる事もありますので、業務災害かな?と少しでも思った場合には管轄の労働基準監督署にご相談ください。


参考事例

<業務上とされたもの>
○満員電車の発車に際し連結機に飛び乗ろうとして転落した車掌の死亡
本件は、被害者が禁止を犯したために生じたものであるが、車掌室まで乗客が乗り込み、発車の際、乗車できなかったものと認められ、電車の定時運行という乗務員としての責任感も手伝って連結機に飛び乗った事情もうかがわれるので、本件は車掌としての業務行為に起因する業務上の死亡である。(昭和23.5.11 基収第1391号)

○上司の雑用をしていた小使の死亡
被災者については、組合の小使として組合長の雑用をすることもその業務の一部としている事情が認められるから、本件死亡は被災者の業務に起因する脂肪と解する(昭和23.2.10 基収第3257号)

○土砂切取り作業中蜂に刺されショック死した場合
本件は危険な作業条件によって生じたものと認められるから、土砂切取り作業に起因する業務上の死亡である(昭和25.10.27 基収第2693号)

<業務外とされたもの>
○顔見知りの他人に自動車を運転させて生じた事故
本件は被災者の職務逸脱によって発生したものであるから、業務上の負傷とは認められない。(昭和26.4.13 基収第1497号)

○泥酔中トラックから転落した助手の死亡
本件は、貨物運搬用務の帰途で発生したものであるが、泥酔による常軌を逸した行為に起因して生じたものであるから、業務上の死亡とは認められない。(昭和24.7.15 基災収第3845号)



  
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